弊社が国内正規代理店を務める、修理やカスタマーサポートのリモート対応を実現する遠隔サポートアプリ「Help Lightning(ヘルプライトニング)」を提供するHelp Lightning社が8.5億円を調達したというニュースがTechCrunchにて取り上げられました。
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Resolve Growth Partnersから販売とマーケティングの取り組みを拡大し、製品の改良を続けるための追加資金を得たHelp Lightning。そのソリューションは発売当初から高く評価され100社を超える顧客を有していますが、特に今年2月から4月の間に435%の事業成長を遂げています。
そこで、この記事では
・MR(複合現実)を使ったHelp Lightningとはどんなソリューションなのか。
・コロナ禍の難しい状況で、リモートサポートや事業継続にHelp Lightningがどのように役立てられているのか。
を合わせてご紹介いたします。
Help Lightningとは
遠隔手術の支援に使える技術を模索していたアメリカの脳神経外科医によって開発された、“ビデオストリームを受け手の手元のディスプレイに合成(マージ)し、自分の指先を相手の映像に入り込ませる”MR(複合現実)技術を活用したヘルプライトニング。
修理やトラブルシューティング、手術支援に至るまで、様々な分野のサポートを遠隔で実現できるこの技術は、スマートグラスやヘッドセットなどの特別な機器を必要とせず使い慣れたタブレットやスマホですぐに利用できるのが特徴です。
コロナ禍のカスタマーサポートで真価を発揮
「利用量が4倍になった」とヘルプライトニング社CEOが語る通り、コロナ禍でその需要は急増しています。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動制限やソーシャルディスタンスの規制によって、世界中でビジネスや日常生活が打撃を受けています。従業員や顧客の健康を守りつつも事業を継続し、さらにそれを顧客体験のレベルを決して下げずに行うことが、企業にとって喫緊の課題となっています。顧客の家や施設に立ち入る必要のある、設備・技術系サポートの場合は特にそう言えます。
そこで、真価を発揮しているのがHelp Lightning(ヘルプライトニング)です。
例えば、アメリカのブロードバンド事業者のCox Communications 社は、インターネット設備の導入や接続、Wi-Fiパスワードなどサポートが必要な顧客の自宅を訪問していましたが、感染症対策のためにそれができなくなりました。そこで、Help Lightningを使って顧客の自宅にバーチャルで入って、リモートでのカスタマーサポートを提供できるようにして、事業を継続しています。
メールで送られてきたリンクをスマホやタブレット上でタップするだけでビデオ通話が開始され、技術者は顧客側の映像を確認しながら、時には自分の指先を映像にマージしたり、円や矢印を描画しながら遠隔でサポートを行っています。
さらに、今は一般住宅に限定した使用であるものの、感染拡大の終息後もHelp Lightningを継続的に使用し、今後はエンタープライズ系の顧客にも拡大する可能性があるとしています。
感染拡大が続く影響で、サポート依頼数が減少している業種も少なくありません。Ricoh USAも例外ではありませんでした。しかしそこでも、Help Lightningは力を発揮しています。
実際、Help Lightningを使った遠隔サポートを受けた顧客からは「そんなことができるなんて!」という驚きと感謝の声が複数届けられています。
こうした状況だからこそ、どんな顧客体験を提供できるかが顧客の満足度に大きな影響を与えます。感染予防を担保して遠隔で、しかもこれまでより短い対応時間で従来通りのカスタマーサポートを提供できれば、お客様の満足度も向上します。
社内プロセスのリモート化にも
また、Ricoh USAは、顧客の遠隔サポートだけでなく、感染拡大の難しい時期に対処すべく社内プロセスのリモート化を図っており、そこでもHelp Lightningを活用しています。具体的には
①技術者による部品の在庫・状態管理
②サービスの品質管理
にHelp Lightningを使用して、プロセスのフルリモート化を達成しています。
これ以外にも、より高度な精密機器や医療機器の修理を行う現場の技術者とHelp Lightningでつながって、遠隔地にいる上級技術者が適切なアドバイスを与えるなどすることで、たとえ客先に出向くことは避けられないとしても、その回数や人数を最小限に抑えることができています。
さらに、多くの企業で新人研修やトレーニングの開催が困難になっている今、遠距離の移動をせずともHelp Lightningでつながれば、リモートで「その場にいるような」研修も行なえるので、貴重な時間を無駄にせず効率的に技術継承をすることもできます。
ウィズコロナ、アフターコロナを見すえたビジネス方式が模索されている今、高度なリモートサポートを提供できるMR(複合現実)技術に日本国内でも大きな関心が寄せられています。
Help Lightningに関する詳しい情報や導入のご相談はCBAまでお問い合わせください。